実験委員会 第10回実験内容



実験名称 炭酸ガス容器からの取出し流量確認実験  (実験11と平行)
実験目的 炭酸ガス(シームレス容器)を使用中に急に使えなくなった・・・、このようなトラブルがなぜ起こるかとの疑問から、容器から取出せる取出量、取出し継続時間と外気温度(夏季・冬季)との関係を確認するために実験した。
実験年月日
予備実験 平成14年 8 月 3日、11月12日、平成15年 1月17日
本実験 平成15年 1 月18日、 2月22日、 5月10日、 7月26日
      10月18日、平成16年 2月 7日、3月20日
実験場所 大和熔材(株)富田林工場
実験担当事業所 ダイキン工業(株)
大和熔材(株)
(株)ユニ・エンジニアリング
日本ガス開発(株)
エア・ウォーター(株)
カグラエンジニアリング(株)
(株)ネリキ
岩谷産業(株)
ガス保安検査(株)
(株)ダンテック
太陽日酸(株)
三井化学エア・ウォーター(株)
住金機工(株)
(株)フジキン
日東高圧化学工業(株)
昭和炭酸(株)
日本炭酸(株)
液化炭酸(株)
結果、その他
1.三重点でのガス取出し流量の変化
取出し流量確認実験において、三重点に相当する状態で温度、圧力が一定な時間帯があり、この間、容器内では液化ガスからスノーが連続的に浮上する三重点の相変化が進行している。即ち容器が三重点に到達しても流量は変らず、スノー化が終った時点で突然ガスが流れなくなる現象が起こったことは、作業の保安確保上からも注意が必要。
2.夏季と冬季の差異
夏季と冬季との差は外部温度の差によるもので、夏季では容器外部からの入熱量が多い為に、同一実験条件でも三重点に達する時間が長くなり、スノー化が起こり難い傾向となっている。しかし、その差はそれほど大きくはなく、10kg充填の容器からの限界取出し流量が夏季では100リットル/minのものが、冬季では750リットル/minになる程度である。
3.スノーの生成と液温の上昇
三重点に達したときに、液化ガスからスノーが浮上すると共に若干温度が上昇することが確認され、その後しばらくスノー化が進む間は温度が変化しない状態が続くことが分かった。
又、容器外面温度の測定によって液面位置は確認できる可能性はあるものの、容器内の液温やスノー化を精度よく把握することは不可能であることも分かった。
掲  載
安全ニュース
高圧ガス安全ニュース No.233(平成16年 7月10日 発行)
備  考  


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